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2008年度 Vol.5(2008年8月現在) 禁無断転載
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金需給のポイント-オムニコ-   過去の動きから学ぶ金相場-オムニコ-  
 
金需給のポイント Market analysis from supply and demand
 NY金期近は、7月15日から8月15日までの1ヵ月間で、986.2ドルから780.9ドルまで約200ドルも下落しました。その後は830ドル台まで値を戻しましたが、V字回復を演じるほどの上伸力はみられません。800ドルを割るとアジアを中心とする実需筋の買いが活発化するようですが、ファンドの手仕舞い売りが相場の重石となっています。今後の金相場がどうなるのか、マネーの動きを中心に考えてみましょう。
ファンドの手仕舞い進む
 NY金市場における大口投資家の買い越し残高は、商品全般の手仕舞いムードに伴い、7月半ばの20万枚台から11万枚台まで急減しました。これは約11ヵ月ぶりの低水準ですが、昨年は同残高が5〜6万枚まで減少したこともありました。よって、当面はさらに手仕舞い売りが進み、相場が圧迫される可能性も十分にあります。
 ただ、インフレ懸念が色濃く残る中、ファンドが金の買い越しを0にすることはないでしょう。一定の水準まで売り手仕舞いを進めた後は、再び買いのチャンスを探ると考えられます。
ユーロが反発するのはいつ?
 原油価格が7月中旬に下落を開始し、商品全般の勢いを示す指標であるCRB商品指数も、約半年ぶりに382まで急落しました。また、同時期にユーロが対ドルで大きく値を下げていることから、ドル高が手仕舞い売りを加速させたと考えられます。
 現在、為替市場ではユーロ圏経済に対する悪化観測が台頭し、それがユーロ安・商品安につながっています。今後、どの時点でユーロが上伸力を取り戻すかが、金相場をみる上での鍵となります。
米国の経済指標は軒並み悪化
 米国景気は各分野で悪化が顕著となっています。失業率は5.7%まで上昇し、7月の住宅着工件数は17年4ヵ月ぶりの低水準まで落ち込みました。そうした状況の下、景気先行指数も下落を続けています。これでは、NY金の重石となっているユーロ安・ドル高も長続きしないと考えられます。ドルが下落転換すれば、NY金は強さを取り戻すでしょう。
 ただ、消費者物価指数が急上昇し、インフレ懸念が広がっている点には要注意です。金融当局がインフレを抑えるために利上げを行うとの見方が強まれば、ドルが強含んで金が売られるからです。
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最近の動きから学ぶ金相場 Technical analysis of recent market trends
2006年以降の金相場の特徴
2006年: 4月から5月にかけて急伸するも、夏以降はマネーが流出して上値重く推移
2007年: 信用不安に揺れつつも、8月中旬以降は上昇基調を辿る
2008年: 年初から強気に推移し、3月には1000ドルの大台に乗るも、7月に入ると商品全体の手仕舞いに押されて一時800ドル割れ
 
トロイオンス(Troy Ounce)
 一般の重さの単位である常衡(ポンド、オンス)に対して金銀、宝石などの重さの単位はトロイ衡(Troy Weight 別称:金衡)を使う。常衡1オンス(記号 oz)=約28.35グラムに対して、1トロイ オンス(記号oz t:OZ-T)は、約31.1035グラムとなる。12トロイオンスで1トロイポンド(Troy Pound,記号lb t)。トロイ衡は、中世には通貨の単位ともなり、銀1トロイポンドが1ポンド(Sterling Pound)と制定された。1oz t=24K、18金のKはKaratで含有率・純度を表す。18/24=0.75(75%)。ダイヤモンドの重さでは、Caratを使い、液量では1オンス=29,578ml(米国)となる。
 
3000円を突破できるかが鍵
 東京金は3000円付近にあった6月初めから、7月下旬にかけて3363円まで値を伸ばしましたが、その後急落。8月19日には2786円の安値をつけました。この下げに対してほぼ3分の1戻しに相当するのが3000円のラインで、その水準は心理的な節目でもあります。よって、当面はそこが上値抵抗線となるでしょう。
 ただし、連続で陽線を引きながら3000円を突破すれば、2007年8〜11月のように地合いが一気に好転する可能性もあります。その場合の上値目標は、直近高値の3363円と考えられます。
基調の転換なるか要注目
 NY金も東京都同じく7月半ばから約1ヵ月の急落を演じました。もっとも、2007年11〜12月に下値支持線となった780ドル付近から830ドル台まで反発するなど、800ドルを割ると買い意欲が強まる様子もみられます。今後、回復歩調を辿る可能性もありますが、その際に注目したいのは、買い一服となった直後の展開です。上昇が止まった後に大陰線が出るようなら、基調の弱さは変わっていないとみるべきでしょう。しかし、適度な押しを挟んで足場を固めながら上伸していけば、再び1000ドルを試すのも遠くはないはずです。
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